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March 31 Marantz Model1Marantz_Model1 ~マランツ成功の歴史~
<オークション:190211002189 Marantz Model1 Ends Apr-06-08 17:25:05 PDT>
- Marantz Model1 -
●イーベイUSにて、マランツのあのモデル1をみつけました。1953年にオーディオ・コンソレットというモノラルプリアンプとして発売され、当時$153でした。キャビネット付だと$168だったようです。1953年はソウル・B・マランツによってニューヨークにマランツ社が誕生した年で、このときはパワーアンプはありませんでした。最初のパワーアンプModel2は1956年の発売となります。この時代のアンプはモノラルの為、現在ステレオで使用する場合は2台必要になります。今回の出品は、アンプ2台に電源部2台と更にModel6というステレオアダプタ-がセットになって、立派なウッドキャビに入っているとても貴重なものです。これは、見ているだけでもうっとりしますね、名器の風格というものを感じさせます。このType4という別筐体の電源部ですが、Model4と言われたりType4と紹介されたりしています、マランツのサイトではType4と紹介されていますね、Model4の方がマランツっぽいと思うのですが、、、。Model3用のパワーサプライにも同じものが使われます。Model7ではセレン整流機器が使われているかどうかで音質に重大な影響を与えるとされていますが、このType4でもセレン整流機器が採用されていて、これは同社の音作りのベースとなったようですね。
●重要な事は、オーディオ・コンソレットとModel1との関係なんですが、もともとは、1951年にマランツ氏が友人のスタジオエンジニアのために製作してあげたものがオーディオ・コンソレットなんです。当時としては画期的な性能で、しかもその友人がプロのエンジニアだったこともあって、業界への噂がどんどん広がったようです。プロ用を意識して、録音モニタリング用にテープモニタ回路を搭載、RIAAイコライザを搭載したModel1が開発され、1953年にマランツ社を設立し発売となったのですが、設立当初は400台の注残があったそうで、盛況ですね。というわけで、発売したはいいけど、パワーアンプはまだ開発してませ~んってことになったのです。さて、モデル1は12AX7が3本使用ており、フォノイコライザは2段P-K帰還形で構成されています。RIAAだけでなく、FLATを含めた6種類のカーブがセレクトできるだけでなく、トーンコントロール、ラウドネス、カットオフフィルタなど機能が豊富で、更に出力ケーブルによる高域劣化を補償する回路が組み込まれているなど、プロを満足させる仕様のアンプでした。だからModel7も調整箇所が多いんですね、今のアンプの設計方針と逆なので、時代が古いからと思っていましたが、プロ向けにわざわざ調整箇所を増やしていたんですねぇ。Model6は後から作られたもので、ボリュームをステレオで操作できるようにした便利グッズです。
●元々友人の為に作ったものでコストは度外視していましたから、製品としては割が合わなかったらしく、ステレオが本格的になってくるとModel 7に切り替わってしまいました。ということは、あのModel7よりももっと凄かったんですね。電源部が別であることもあって、S/Nの良いみずみずしく切れ味のあるサウンドが特徴のようです。Model7よりも落ち着いた大人の余裕を感じさせる音、切れの良さではModel7に譲りますが、好みの分かれるところだそうで、品良く音が前に出て奥行き、臨場感、生々しさが申し分なし、ボ-カルもふくよかでありながらバックの演奏もしっかり出る、と絶賛。まあこのレベルの名品となるとそうでしょうね。聴いたことも触った事もないの事が悔やまれます。
●価格は現在$3500(≒\35万)となっており高価なので0BIDSです。でも、日本だったらもっともっと上がりますけどね。かなり程度が良いようなので、\50万が相場、\30万で即買いといったところでしょうか。ご教授頂くことの多い、岡山のオーディオショップの師匠(オーナーです)も所有されているとの事、それなりの人はやはりそれなりの名品で楽しまれているようです。
March 23 YAMAHA TC-800GLYAMAHA_TC-800GL ~マリオ・ベリーニの秀作~
<オークション:270167220511 SANSUI TU-X1 VINTAGE DUEL TUNER GREAT SHAPE Ends 22-Sep-07 21:59:28 BST>
- YAMAHA TC-800GL -
●ヤフオクにて、ヤマハのTC-800GLをみつけました。概観が非常にユニークなデッキで、アンプ、チューナとシリーズになっていました。1974年の発売で当時、\10万円でした。このデッキは当時のヤマハのデザインを手がけていたマリオ・ベリーニによるもので、ほかにも、オーディオラックなども手がけていました。彼は、オリベッティのタイプライタのデザインを手がけていたイタリアのデザイナーです。家具を思わせるすばらしいラックは私も欲しくてしょうがなかったものです。真似して、ラワン合板で自作した思い出があります。出来はなんといっても品が違いましたが、まあ、ラワンじゃあしょうがないでしょう。このデッキ自体は、大した機能もなく、話題にもなりませんでしたが、なんといっても、斬新なデザイン、海外では、ウェッジシェイプのデザインに'ski-slope'というニックネームがついたほどです。その概観のすばらしさは音響製品というより、音がでる芸術作品といった方が適切でしょう。
●デッキといえば、やはりナカミチの機能美溢れる700をイメージされるでしょうが、機能は関係なく、デザインオンリーで秀逸さを狙うところが、ヤマハらしいと思います。マニア向けではありません、クロームテープで15kHzで-3dB、ワウフラ0.06% WRMSというスペックに、オートテープセレクタやオートイコライザなど使い安い機能が優先されていました。パーマロイの2ヘッド構成で特に目新しい機能もありませんが、楽器メーカらしくピッチコントロールがついています。バッテリーチェッカやマイクInputがありポータブルでの利用も意識していたようです。特徴がデザインなので手放す人がいないのか、もともと売れていないのか、オークションにめったにでてきませんねぇ。ボリュームが壊れやすかったと記憶しています。ヤマハショップでも、ラックの上にちょこんとオブジェのように置かれていました。 ●ずいぶん昔のことで、どんな音だったか忘れましたが、当時のヤマハの音響技術力にしては、凡庸だったと記憶しています。私としては、プラスチックがちょっと安めに感じていました。アルミとかつかっているともっと高級だったと思いますが、それでは、デザイナーの感性が活かされなかったのでしょう。
●価格は£75(≒\1.5万)となっており0BIDSで、予想通りの低人気です。まあ、\1万で即買い、\3万が相場と勝手に値付けいたしました。今となっては、ちょっとレトロモダンでインテリアっぽいところが好ましいです。いまどきのリビングでは、センタに大型液晶があって、傍にはB&Oという構図が綺麗だと思うのですが、こちらは、リビングや書斎の片隅に飾っておくのにいかがでしょうか。といっても、私の家には、大型液晶も、書斎もありませんが、、、。 March 15 Marantz Model2Marantz_Model2 ~シドニー・スミスの傑作~
<オークション:320227074381 Marantz Model 2 Tube Amps Pair Splendid condition Ends Mar-16-08 03:04:17 PDT >
- Marantz Model2 -
●イーベイUSにて、マランツのあのModel2をみつけました。マランツ社は1953年創業で、友人のために作ったプリアンプModel1が始まりですね。その後マランツ氏は当時20才代だった若きシドニー・スミスをなんとチーフエンジニアに迎え、パワーアンプの設計を全て彼に任せています。そのシドニー・スミスが1956年に発表したのが、このマランツ・パワーアンプの原点となるModel2なんです。46ポンド(約20kg)の6CA7のP.P方式モノラル・パワーアンプで、三結で20W、ULで40Wの出力を誇っていました。この時点で既に6CA7(EL34)のUL(ウルトラリニア)接続によるP.P方式の基本設計が完成していたという事で、シドニーの非凡な才能が見て取れます。当時$198でした、円高の今だと\19800になるんですね、、、。
●初段は12AX7×1、6CG7×1、パワー管は6CA7×2、整流管が6AU4GTA×2の構成で、3系統入力端子、AC/DCバランス機構、バイアスメーター(このメータが白いのと、茶色っぽいのとがあtって、茶色っぽい方が人気が高いそうです)、バリアブル・ダンピングファクター・コントロールなど高度な機能を搭載したこのアンプは、THD:0.1%、f特:20Hz~20kHz、Hum:-90db、IM歪:0.5%と当時としてはなかなかの高性能です。NFBは23.5dBです。ただ、6CA7にとってModel2での動作条件は厳しいようで、旧いMullard以外での使用は球が耐えられないと指摘するユーザもいます。Mullardの6CA7を使うことでModel2の真価が発揮できるようです。なんでいつもMullardなんでしょうかねぇ。
●聴いたことがないのでなんともいえないんですが、音質は深くたおやかということで、力強く明るい方向のModel5、8B、9とは異なるようですね。当然マランツのプリアンプと組み合わせて使うことになりますね。パワースイッチがないこともありますが、結局Model1またはModel7と組み合わせて使うのでしょう。ダンピンファクタを調整できることもあって、低域の制御が難しいとされ、鳴らしにくいスピーカとして有名なパラゴンなども、十分にドライブでき、SE400かModel2かといわれるほどなんです。ということで、ハーツフィールド、パトリシアン、15インチ・モニターレッドなんかにも適したアンプということだと思います。周波数特性的にはかまぼこ型なのだと思いますが、音楽を味わい深く奏でてくれてナローレンジを感じさせないと評されており、ヴィンテージの古い音とは無縁のようです、ぜひ、一度聴いてみたいものです。低域を上手くダンピングできるので、大型のスピーカで鳴らすと、さすがに中域のエネルギー感に低域の迫力が加わり、ストリングなどは、弦が胴で甘く響きわたる音色を良く表現してくれるようです。味わい深く上質な音色を奏でてくれるそうですよ。
●開始価格は$160(約\16000)でしたが、当然この値で終わるわけはなくて、なんと、$4,550(約\46万)となっています。日本ならこのくらいの値がつきますが、アメリカでもこうなるほどなんですね、さすがModel2です。しかし、何せ50年近く経っていますから程度の良いものは少ないと思います。程度が良いもので\40万が相場、\20万で即買いと勝手に値付け。シドニー・スミスの会心の作をといきたいところですが、日本のヤフオクだったら、、、いつも2~3倍になっちゃうんですけど、、、どうなっちゃってたでしょうね。
March 11 SANSUI AU-111SANSUI_AU-111 ~ブラックフェイスを牽引した超名作~
<オークション:s85563319 SANSUIサンスイ 名機AU-111 真空管アンプ Ends 3月17日22時52分>
●ヤフオクにて、SANSUIのあのAU-111をみつけました。名門サンスイが満を持して放った最後の傑作管球アンプです。1965年に65000円で発売した真空管アンプで、デザインも含めて、管球派の絶大な支持を得た日本のアンプ史に燦然と輝く名機です。AU-222からはトランジスタになったため、AU-111はサンスイ最後の管球式プリメインアンプとなりましたが、サンスイ初のブラックフェイスデザインで完成度の高いアンプとして高い評価を得ました。AU-111の超ヒットにより、サンスイのアンプは67年よりブラックフェイスに統一されています。しかし、80年代までは業界としてはシルバーが主流だったので、サンスイは特異な存在で独自路線を歩むことになりました。ところが、サンスイのアンプは優秀で80年までずっと評判が高かったので、他のメーカも巻き込んでブラックフェイスブームとなったと言われるほどです。
●マニアのために設計された真空管アンプの最高峰と自負するほどの内容で、プリはイコライザーの初段にのみトランジスタ(2SC402又は2SC650)を1石使用している以外は全て管球式の構成です。カソードフォロアーを含めて12AX7の4段で全段NFアンプで構成、低歪を実現。フォノイコライザーは12AX7の2段増幅NFB構成としてMM型カートリッジに対応し、MCカートリッジに対しては,別売の入力トランスで対応できるようになっています。メインは出力管に6L6GCを使用したPPで固定バイアスとなっており、実効出力45Wで、20~20kHzの広帯域を実現、多重負帰還回路の構成でフラットな特性を得ています。PP回路はムラード型で、初段には大電流で瞬発力の高い6AQ8、位相反転には12BH7Aを採用しています。トランス系はトランスメーカーだったサンスイならではの造作になっています。アウトプットトランスは、30Hz/50W連続出力可能な大型コアで、損失0.25dB以下、20Hz~100kHzを実現しており、NFBマージンも25dBという大容量の大型スーパーワイド出力トランスで、巻線構造が非常に複雑で、手作業でしか作れないそうです。電源トランスも損失が少なくレギュレーションの優れた大容量で大型のパワートランスを搭載、480Vをとりだして6L6GCのプレートに供給していました。これらのトランスはすべて永久保証がされているところもさすがはサンスイです。機能的にも充実しており、LR独立トーンコントロールはBASSが250Hz、500Hz、TREBLEが2.5kHz、5kHzとターンオーバ切り替え式、DEFEATで回路パスが可能となっています。低音域の切れを良くするプレゼンスコントロールも搭載されていました。TAPE録音出力は出力インピーダンスの低いカソードフォロア回路で構成、オープンリールデッキの9.5cm/秒、19cm/秒のテープスピードに対応したイコライザーまで装備されていました。スピーカー出力は全帯域用と3D用のハイカット出力のセンター出力端子が専用ボリューム付で装備されています。プリとパワーは独立しての使用も可能で、位相切替が可能でした、CRフィードバック方式のハイカットとローカットフィルターやラウドネスも装備されていました。 ●AU-111はサンスイの技術と惜しみない物量が投入された掛け値なしの名機となりました。24.5kgという重量級でブラックパネルにゴールドのツマミがついた風格ある精悍なデザインも印象的ですね。重量級のスピーカーでも鳴らせる引き締まった厚みのある低域で、ソフトというより、ハイスピードで力強い音でサンスイの個性を感じさせるものだったようです。カッコいいだけでなくて、音も卓越したものがあったようで、当時の日本コロンビア社では、カッターアンプのAMPEXが故障した場合の応急代替品として採用していました。1999年に復刻版を\44万で200台限定で発売していますが、デザインだけでなく既にリタイアした当時のエンジニアを訪ねてまで仕様を復活、完全オリジナルにこだわった開発を敢行し、現代向けに一部入力やファンクション等の違いがあるものの徹底した復刻版とすることで、これまたサンスイの熱意を感じる逸品となり、またまたサンスイの名声を知らしめることになりました。今のサンスイを思うと本当に残念ですね。復刻版の音は現代にも通じる魅力あるものであったということで、やはり時代を超えた名機であったことの証といえるでしょう。 ●開始価格が\20万からとなっています。程度が良いとのことですが、通常の品質ですと\8万が相場\3万で即買いと勝手に値付け。プロの現場での代替品として、あらゆる民製品のアンプをテストした中で、唯一業務用途として合格したアンプという逸話があるそうです。時代を超えても通用するその実力をいかがでしょうか。
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