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3月30日 ALTEC 620A<オークション:p42577025 アルテック620A(604-8G) Ends 4月10日0時 5分>
●ヤフオクにてあのアルテックの620Aを見つける。1977年の製品であるが当時の記憶がまだ鮮明に甦る、、、、ということは自分も骨董だなぁ~とつくづく感じる。このブログを見る人はかなりAUDIOエンスーなのでご存知のことと思うが、アルテックランシングのランシングとはJBLのランシングのことである。前にも書いたが、少年時代の彼は機械いじりや電気が好きでしかも大変な天才、ランシングが12才の時に自作した小型無線機があまりにも高性能で海軍により没収、処分されたというエピソードまである。1927年にソルトレークで知り合ったケン・デッカーと一緒にロサンゼルスに移りLansingManufacturing Inc.を設立、MGM からの依頼で1934年に大型劇場用2Wayスピーカーシステム「シャラーホーンシステム」を発表し映画芸術科学アカデミー賞を受賞。 更に1937年に発表した劇場用小型システム「アイコニック」の成功でランシングの名は世界に知られることとなる。1941年にアルテック・サービス社に売却し子会社ALTEC LANSING社を設立したのである。技術担当副社長として、同軸型604、ウーファー515、ドライバー288 等、名ユニットの開発に成功するがアルテックとの契約期間が5年間であったため、自分はもっと美しい家庭用スピーカーを作りたいという思いを胸に、契約更新をせずにアルテック社を去る、そしてこの年JBL社(ジェームス・バロー・ランシング・サウンド社)を設立するのである。 ●620Aはアルテック社のコアキャシャルの604シリーズを採用したモニタースピーカーである。定かではないがエンクロージャは米松合板ではなくてパーティクルボードにツキ板仕上げだったように記憶している。38cmの同軸型ユニットである604-8Gをアルテックではデュープレックス型と呼んでおりJBLにはない特殊なタイプである。タンノイではデュアルコンセントリックといっているが同じ同軸型のことである。アルテックは高域ホーンが独立してセクトラルホーンとなっているが、タンノイはウーハのコーン形状をホーンとして利用している。タンノイの方がよく考えられていて美しいが、音質としてはホーンが独立している方がいいと思う。1980年には604をチューンしたウーレイのスタジオモニタ813が定番となっていた。このユニットは高域と低域で磁気回路が独立しており贅沢な仕様となっている。8Gではマルチセルラホーンであったが、後期の8Hではマンタレーホーンに改良されている。8Gのほうが無骨で好きなのだが、8HはUREIみたいになってオリジナル性がなくなった、もっともUREIの方がアルテックのチューンメーカだが、、。最近のほとんどのユニットは振動系が重く、低インピーダンス大ストローク化を図ることで、小型エンクロジャーでも、しっかりした低音が出るが、そのためには低インピーダンス時のドライブ能力に優れたアンプが必要となり、球より石のアンプが適していることになる。逆に古いユニットは、低音を充分伸ばすためにはバスレフでもかなり大きな箱が必要で、604-8Gもご他聞にもれず102dBの高能率スピーカで振動系が軽く38cmのユニットが入って低音を十分に出すためにはエンクロジャーも必然的に大型となる。高能率のため低出力時のノイズや歪が目立ってしまうので、パワーは小さくても特性のよいアンプが必要となる。 ●私は形から入ってしまったが、欲しくて欲しくてたまらなかった620Aである。音はショップでしか聴いたことがないが、この年代のスピーカは能率も良いので良質の管球アンプで鳴らすことが可能である。3極管でドライブした620Aが奏でる無伴奏チェロが大変素晴らしかったので、いまだに私の大好きな曲の一つになっているほどである。そして、学生時代にはALTECと形が似ていたというだけでアイデンのユニットを使ってマルチアンプをやったこともある(困った経験でこれ以後マルチアンプには手を出さなくなった)。ALTECの魅力はあくまでも繊細で立ち上がりの鋭いモニター系のJBLに対し、音楽を奏でるというか演奏者の雰囲気を出すのが非常に優れているところにあるように感じる。おおらかで雄大なサウンドともいえるが、音が大きいばかりで粗雑な音と感じるときもあった、シビアなセッティングを必要とする敏感なスピーカとは思えないので特性の良いアンプが必要であると痛感したことを記憶している。やはり、50~60年代のジャズを鳴らしたら素晴らしいものがあるようで、サックスやヴォーカルの艶、スネアの皮の振動など、思わずゾクッと鳥肌が立つような感があるのに、決して聴き疲れしないジャズ専用SPと評する人もいる。 ●1977年の価格が\36万(1本)であった。希望落札価格はセットで\42万となっている。何しろ古いのだが高級SPでもあり大事に使っている人が多いのでまだまだ程度の良いものが手に入りそうである。\35万が相場、\20万で即買いと勝手に値付け。真空管アンプの組み合わせが楽しみな、いつかは、、、と持っている逸品である。 3月14日 AR 3aAR_3a ~ブックシェルフの革命エアサスペンション~
<オークション:5878195950 Acoustic Research AR 3a Ends 16-Mar-06 21:35:27GMT> - AR 3a - ●ヤフオクにてあのARの3aを見つける。1967~1976の製品で30年前の骨董である。マイルス・デイビスが自宅のシステムとして使っていたと当時のカタログで宣伝していた。サランネットを外すとかなり造りが粗末であるが、当時はバッフル面は大変雑な造りでネットで見えないようにするのが一般的であった。現在のようなサランネットが外れ、バッフルが美しいスピーカの出現はクライスラーC-1aまで待たなくてはならない。ARはUSAのメーカで今でも存在している。1954年にE.Villchurによって創設、完全密閉型エアサスペンション方式を搭載したAR-1を発表、ブックシェルフの常識が一変、以後ブックシェルフの一般形となり今日に至っている。低域の制動を見事に解決した秀逸な造りで多くのファンを魅了、偉大な歴史を持つARであるがヴィルチュアはその後会社をテレダイン社へ売却してしまった。
●当時は低音再生能力はエンクロージャの大きさに比例すると考えられておりブックシェルフ型は
低音が出ないのが常識であった。エアサスペンション方式はこの小型ブックシェルフ型の常識を覆す革命的なものであった。AR-3になってドームツィータを採用、3aではミッドレンジもドーム型となり更にクロスオーバが変更された、低域の音圧低下をブーストすることは小型では限界があるため、逆に低域の音圧にあわせて全体の能率を下げれば周波数帯を見かけ上フラットにすることができる。ヴィルチュアは内容量からは大きすぎるウーハーを搭載、ダンピングの弱いウーハに背圧をダンパとして利用することでウーハーをドライブ、小型ブックシェルフで見事に低音再生を実現した。この方式はウーハーが背圧に打ち勝ってピストン動作をする必要があるため大入力が必要、ツィータ、スコーカがドーム型へ変更されたのはこのためで、ボイスコイルの直径を大きく取ることができパワーハンドリングが向上、大入力対応が実現したのである。当時としては能率は86dbと極めて低く入力は30W以上を必要とした。 ●AR-3ではアルニコだったユニットも後期の3aではフェライトになって24Kgとわりと重い。不釣合いに大きいウーハから十分な低音が出るがスコーカ、トゥイータにドーム型を採用したためつながりのよい美しい音になっている。能率が低くパワーを入れると良く鳴るが35ワット以上推奨でしかも4Ωである、トランジスタアンプでは造作もないことだが、当時の真空管の低出力アンプなどではドライブできない。
●現在£25.00(=\1万以下)である、当時$295だった。歴史的名機である、ウーハの状態が良いと\2万が相場、\1万で即買いと勝手に値付け。有名モデルAR1,AR2,AR3aはマニア垂涎のモデル、音も良くそんなに大きくもないので買っていても邪魔にはならないかも。
3月11日 EMT930st<オークション:9720892808 EMT 930st with a 155st preamp. Ends 12-May-06 06:01:48 BST > ●イーベイにてあのEMTの930stを見つける。最初の930はモノラルで私が生まれる前に発表された折り紙つきの骨董である。創業者Wilhelm Franzは当時EMT-Franzと呼ばれていた、彼は1940年にElectro-Mess-Technikを設立、業務用測定器メーカーだった。WWⅡ後にプレーヤを手がけ、1950年に927、1956年に930を発表しヨーロッパ各地の放送局で使用され高い評価を得る。もともとモノラル仕様であるにもかかわらず日本ではいまだマニア垂涎の高性能機として注目されている。 ●初期の製品はアイドラードライブ、一部ベルトドライブもあったが、後期の製品は948、950といったダイレクトドライブを製造している。1960年後半に一時Thorensを買収、当時のEMT928はトーレンスの工場でつくられたベルトドライブである。また、101LimitedといわれるThorens製の930は101台限定で発売されたものらしい。1990年前半にBARCO社に買収され、その後EMT-Studiotechnikとなったが、かつての副社長でEMT948の開発設計などにも携わったHans-Ludwig Dusch率いるStudioTechnikDuschが現在は高度なメンテナンスやオーバーホールを行っている。930はスタジオユースのためフォノイコライザ155STが内蔵されているため出力はラインレベルとなり600Ωで受けることを前提としている。また、EMTのカートリッジTSD15の出力ピンは、モノラルからのレベルアップなので十文字配列になっており、通常のユニバーサル型のピンの配列に対して45度回転した状態になっていて使いにくい。 ●プロ用なのでソースのジャンルを選ぶものではない、どのようなジャンルの音楽を再生しても破綻したりすることがないようである。なにしろ見ただけで触ったことがないので何とも言えないが、押しつけがましい音ではなくありのままを表現し淡々と鳴り響く変に誇張したところのない音のようなので、システムをチューニングするにはこの音がリファレンスとなる。具体的には、低音域を量感たっぷりに再生し、しっかりとした安定感のある音には、風格の違いを感じさせられる。音場再生のスケールも大きい。頑丈なつくりだが、測定器のような再生音にはならず、オーケストラを生き生きと鳴らし、楽器の位置も見えるようだ、、、など絶賛に値するコメントは後を絶たない。 ●今回はデンマークからの出品で、現在$1325(約\150000)である。名器であり現役でも人気の高いEMTは国内では\100万くらいであるので、一桁違っている、、程度によるが今回のものだと\60万が相場、\40万で即買いと勝手に値付け。このままの価格ならUSから送ってもらってでも手に入れたいところか??といっても私の手の届く品物ではないが、アナログファンにはこれからも最高峰でありつづけるのであろう。 3月10日 Lo-D HS-1400WA<オークション:m16325019 往年の名機 LO-D HS-1400WA ASW方式 Ends 3月10日23時9分> ●ヤフオクにてあのLo-DのHS-1400WAを見つける。Lo-Dとは日立のオーディオブランドである。当時家電メーカは軒並みオーディオブランドを立ち上げた、ちなみにナショナルがテクニクス(Technics)、サンヨーがオットー(OTTO)、シャープがオプトニカ(OPTONICA)、東芝がオーレックス(Aurex)。サンヨーはさらにエトーン(ETONE)もあったがこれは江藤社長の名を冠した趣味性の強いブランドでパイオニアのエクスクルーシブ(Excrusive)みたいなものである。さて、このHS-1400WAだが1975年に発売のフロア型スピーカ1400Wの後継機で大変な骨董である。 ●ウーハーが外から見えずダクトからの放射音を聴くというのが特徴である。ケルトン方式とかチューニングダクト方式とか言うが日立はこれをASW(アコースティックスーパーウーハ)と呼んだ。69年に日立がフォーミュラー405として発表したモジュラーステレオが始まりで、これのスピーカを独立させたものがHS-1400W(\39,800)である。原理自体は古くWWⅡ前からあったもので特許も切れていたようである。HS-1400Wはその後継機で2Wayに見えるがエンクロージャ内にウーファーが内蔵された2Way+スーパーウーファーという3Way構造である。ASWは小口径のユニットで低音再生を可能にする技術で極めて先進的、現在のスーパーウーファーがいまだに同様の構造であることからも理論的完成度の高さが伺える。HS-1400Wでは背面密閉された20cm口径のユニットが下向きに設置され、前面下部にあるスリット状のバスレフポート が100Hz以下の低周波数帯のみを通過させるバンドパスフィルターの働きをしている。ユニットの分割振動などによる高調波歪成分もメカニカルにカットされるため歪みの少ない高品位で豊かな低音再生が可能となる。トゥイーターはユニット販売もされていたH-54HDでボイスコイル1.4cm、開口径5.42cmのホーン型トゥイーターで、ハの字型に開いたディフューザー(音響レンズ)が付けられている。 ●長岡鉄男のオーディオ日曜大工という本に確か製作記事があったと記憶している。理論のわりには簡単な構造で、サブロク板を材木店でカットしてもらった後は製作は極めて簡単であった。アンプのスピーカ端子が2組あったのでそのままつないで聴いていたと思う。大きさの割には本当によく低音が出た、アンプでローブーストすると狭い部屋が重低音で満たされ、しばらくその豊かな重低音の世界に陶酔していた。しかし、この方式は背面密閉構造でエアサスペンションが効くため、低域の特性は改善されるが能率が落ちる、つまり低域の特性を改善するというよりf特全体の能率を低域のレベルまで下げることでf特をフラットにするといった感じとなる。そのため全ユニットのレベル調整が必須であるが、スピーカ端子に直結で使っていてなんともアンバランスであったのだと思うが当時はそんなこと気にもしなかった、重低音が出ればそれで十分満足できたのである。 ●開始価格が\3.5万円である。日本の歴史に残る名スピーカであることは間違いないが、年代がたっていることから\1.5万が相場、\0.5で即買いと勝手に値付け。トールボーイのわりと細長い箱からかなりの低音が出るので小さい部屋には最適である、、がわざわざ買わなくてもASWだけならハンズで板切ったら自分で簡単に作れてしまう。 |
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