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    February 28

    KENWOOD KL-888S

    <オークション:180087807691 VINTAGE PAIR KENWOOD KL-888S Ends Mar-01-07 19:03 PST>
     
    ●イーベイUSにてちょっと変わったものを見つけました、ケンウッドのスピーカKL-888Sです。名器というわけではなさそうですが、前回のチューナとトリオつながりということで、、、。約25年前の製品でロゴもトリオ時代のものですが、KENWOODブランドです。実は、KL-888Sはケンウッドがトリオの海外ブランドだった時代のもので、アメリカへ輸出していた製品で日本では発売されていません。外観は木製格子のサランネットでエンクロージャの作りもしっかりしています、SP端子もロック付きでなかなか立派に見えます。しかし、明らかに日本人の嗜好に合わない内容になっています。

    ●45㎝×68センチのバッフルに40㎝ウーハーと16㎝ミッドレンジとセクトラルホーンのミッドハイとホーントゥイータを二発にスーパートゥイータという、てんこ盛りのユニットを押し込んだ5ウェイの製品です。バスレフ型ですが、ポートは両下に二箇所小さく開いています。裏面にはマルチチャンネル端子は無く内臓ネットワークのみの対応で、プッシュ式のSP端子があるだけです。トーンコントロールは3段階で、トゥイータ、スーパートゥイータのアッテネートをしています。中高域をホーンにした上に、トゥイータは2発パラで、しかもクロスオ-バが800Hz、4kHz、6.5kHz、15kHzとなっていて明らかに中高域中心の構成で、エンクロージャは低域にとって明らかに容量不足に思えます。現代ユニットのように小容量向けの強力な磁気回路、低能率駆動というユニットがなかった時代です、大口径ユニットを背圧でダンピングしてパワーで低域を伸ばすのが狙いでしょうか、耐入力が何と260Wもあるんです、大型トランジスタアンプかと思ってしまいますね。
    だいたい、こんなに詰め込んだ構成は日本では考えられませんが、当時のアメリカではどうやらこれが普通だったようです。こうしないと売れなかったみたいで、似たような輸出向け製品を他社も出しています、サンスイのSPX8000も同じような外観をしています。

    ●見たことも聴いたことも無いのですが、ウーハの磁気回路がそんなに強力ではないことから、恐らく制動の効かない低音なのでしょう、パワーを入れることでブーミーな低音になって、中高域が前面に張り出して鳴り響くといった感じに思えます。聴かれた方がいらっしゃいましたがぜひ教えてください。私はバロックを聴くので、大変つながりの悪そうな音に思えますが、金管とベース主体のジャズなんかにすごく良かったりして、、、。

    ●既に$430(約\5万)となっていて、割と人気商品です。結構古いものなので、日本ではこの価格ではちょっとという感じで、\2万が相場、\0.5万で即買いと勝手に値付け。今回は、変り種というジャンルになりそうなスピーカです、アメリカからの送料を払ってまで手に入れることはないと思いますが、世の中には面白いものがありますね。
    February 24

    TRIO KT-9900

    <オークション:m41598533 トリオ KT-9900超弩級FMチューナ Ends 2月25日22時01分>
    ●ヤフオクにてあのトリオのKT-9900を見つけました。1957年にFMチューナの1号機FM-100を世に出した通信機の名家トリオが1976年にパルスカウントチューナーKT-9700を発表、KT-9900は2年後の1978年にパルスカウント検波回路をIC化した最高級チューナーでした。15Kgもある当時\20万もした高性能重量級チューナーですが、もう30年近く経っていますね。現在のシンセサイザーチューナーと比較するとカタログスペックは劣りますが、オーディオ機器としてのどっしりとした存在感はすばらしいものです。
     
    ●20cmもある高精度9連バリコン(9連は世界最大のバリコン連動数)を採用したKT-9900はトリオの技術の結晶とも言える当時の最高級機です。トリオといえばパルスカウントですが、KT-9700で初めて搭載され世間をあっと言わせました。パルスカウントはパイオニアでも採用されていた方式で、10.7MHzのIF(中間周波数)を変換して1.96MHzの第2IFを作りだして方形波パルスに変換し、音声信号を取り出すというものです。原理を簡単に説明しますと、IFは振幅が一定で周波数を音声で変調している状態なので、バネが部分的に伸びたり縮んだりしているような絵になりますよね(イメージ湧きます?)、まずこれをリミッタを通して方形波に変換します、波形のある一定以上の電圧(振幅の高さに相当)の部分は1で、それ以下は0にします。するとなんとなくバネの絵に似た間隔を持った方形波ができるでしょ?この方形波のエッジを抽出して、エッジから一定のパルス幅をもった方形波パルスにすると、変調された周波数つまり音声信号の波長変化に対応した間隔(微分)でぽつぽつとパルスが現れてくるんです。これをカウントするのでパルスカウントといいます。ここでカウントとは方形波の部分を積分することで、LPF(ローパスフィルタ)を通してやる(ゆるやかな曲線でつないでいくというイメージです)と、これが音声信号になるというわけです。この検波手法は非線形な検波処理をしないので、超広帯域で優れた直線性が得られ、歪みが画期的に少ないと言われるのです。ちなみになんで第2IFにするのかといいますと、パルス幅が出力に比例するのですが、10.7MHzだとパルス幅が小さくしなってしまって、LPFを通して積分してもほとんど出力が出ないので使い物になりません、第2IFは1.96MHzにしてパルス間隔を広くとれるようにして出力を上げるためなんです。その他にもセパレーションを向上させたサンプリングホールドMPXや、ドリフト対策のディストーション・デティクテッドループというロック方式を採用するなど、技術満載の超弩級チューナです。
     
    ●インテグレーテッドアンプといってもいいくらいの大型で15Kgもある大型チューナですが、音もさすがに文句なしでしょう。レコードと区別つかない、レコードより音がいいとまで評されていました、ありえないって思ってたんですが、当時\20万もするFMラジオを買う友人がいるとは到底思えず、置いているオーディオショップも皆無だったので、私にとっては幻の逸品となりました。絶賛されたクリアな音質でFMを堪能したかったですね。

    ●開始価格が\1万でしたが、さすがにこれでは収まらず、現在\4.1万です。かなりの年代ものでメンテナンスが必要でもあるので、\5万が相場で、\2万で即買いと勝手に値付け。トリオといえばチューナ、チューナといえばトリオの金字塔、性能はさておき、最高級機の迫力だけでもこの価値はあるように思います。
     
    February 15

    LUXMAN PD444

    LUXMAN_PD444 ~ターンテーブルの芸術作品~
    <オークション:u18675761 LUX PD-444+SAEC-308L+DENON-307  END 11月10日21時37分>
    - LUXMAN PD444 -
     
    ●ヤフオクにてLUXのPD444を見つけました。 1977年の発売ですでに30年を超えようとしているので骨董の域ですがますます威厳を増すばかりで、いまだにファンも多くCDの時代にありながらいまだに求める人が後を絶たない名機です。当時¥16.5万でした。横幅が664㎜あって普通の縦型ラックには収まりません。木村氏(現47研)によって創られた薄くて洗練されたデザインは、ラックス独特の美しさでとても魅力的ですね。私がどうしても手に入れたかった逸品でした。薄くて軽そうに見えますが重量が22Kgもあります、修理に持っていくのが大変だと思ったのですが、残念ながら今ではLUXでも修理不能となってしまいました。
     
    ●ロングアームも取り付け可能なダブルアームタイプのターンテーブルは、使い勝手、音質も当然第一級のものですが、性能だけでなく何といっても、その美しさは芸術作品と呼ぶのがふさわしいともいえるもので、見る人、使う人、聴く人の心を捉えて離さない、まさにLUX入魂の一品だと思いますね。使われているモータはTechnicsの名機SP-10のものだから性能もいいと長い間思っていたのですが、正確にはシングルアームタイプのPD121がSP-10のモータを搭載しており、後年のPD121A、PD444などは日本サーボ製に変更されていました。SP-10のFGサーボとは異なってPLL制御になっています。更に、フローティングモータと呼ばれていて、ターンテーブルが磁気で浮上しています。実際には浮くほどの力ではありませんが、これにより軸への負担が軽減されていて、ハウリングにも強い構造としています、当時としてはなかなか手の込んだモーターになっていますね。アームレスのターンテーブル単体の発売で、ダブルアーム搭載可能で、アームベースがスライド式になっているので扱いやすいのが特徴です。更に、裏面というか底面のスイッチで2本のアームからの出力を切り替えられるようになっていて、アームとアンプを複数持っている人には便利な機能なようです。今回は、SAECのアームも出品されていてお得でが、修理が必要なようで、、SAECのアームはメンテをきっちりやってくれますがかなりの金額になりますね。
     
    ●PLL制御のDDで、当然ですがヨーロッパ系のベルトドライブとは音色がかなり異なります。DDは立ち上がりがよく力強くてキレがあり、ベルトドライブは温かみがある音と感じていました。比較的長い周期のムラがベルト系の特徴でなんとなく暖かい響きに感じさせ、これに対するDDはフェーズロックや極間での細かいコギングムラの周期が短いためキレや硬さと感じてしまうものなのか、いずれせよ今思い起こしてみてもターンテーブルなんだから関係あるとすれば回転ムラなのだろうと思いますが、私が聴いた限りでは残念ながら、テーブルで音が違うというよりカートリッジによる音色の違いの方が大きかったのではと思います。案外モータの電磁気とカートリッジの関係だったりするのかもしれませんけれど。私が当時DDを好んでいたのは、日本がトップの性能を誇るDDは手頃な価格で、欧米のベルトドライブは激高(トーレンスのような)超弩級プレーヤと思っていたからです。単に輸入関税だったのかもしれませんが、当時私が購入できるDDと同価格帯のベルトドライブは性能が悪くて使い物になりませんでした。
     
    ●開始価格が\5万である。8万が相場でしょうが、アームの価値も加えると\11万が相場で\7万で即買い、と勝手に値付け。現在\6万くらいですが、これで終わりということはないでしょう。めったに出ない品物なので、掘り出し物だとは思いますが、モーダが修理不能でアームがジャンクというのが残念。
    この時代は面白かったですね、でも、あれだけベースやモータ、アームをとっかえひっかえできる機器なのに、DDとベルトドライブを併用して、切り替えて音の違いを楽しめるなんでプレーヤはついに発売されませんでした。インテリアとしても素晴らしく、音がまた素晴らしいとなるとやはり買うしかありませんが、99%以上のレコードを手放した私にとっては置物にしかならないのが残念で、いまさらながらに悔やまれますね。
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    WADIA WT2000S

    WADIA_WT2000S ~ワディア最初のCDトランスポート~
     
    <オークション:d74410549 Wadia ワディア WT-2000S トランスポートEnds 5月17日21時54分>
     
    - WADIA WT2000S -
     
    ●ヤフオクにてあのWADIAのWT2000Sを見つけました。1988年デコーディングコンピュータという名前を冠して発表したD/AコンバーターWadia2000から2年度の1990年に発表された待望のトランスポートWT2000の改良版です。ワディアは途中倒産の危機に瀕したようですが、投資先が見つかったようで製品供給が継続されておりますね。WT2000はワディア2000とダイレクトSTリンク接続を実現した電源別筐体のシステムで、エソテリックP2をベースにした最高峰VRDSドライブメカを搭載しています。トランスポートを持たなかったワディアがメカ部のOEM提携にあたって、自社の要求スペックを満足させたのが日本のティアック社のVRDSシステムというのが何となくうれしいですね、Japan技術の真骨頂というところでしょうか。1992年には、今回のWT2000Sにバージョンアップし一体型Wadia6へと発展していきます。
     
    ●ジッターが音質や臨場感に影響をおよぼすことはご存知のとおりですが、ワディアはデジタル信号の伝達過程でのジッターの発生も問題と考えていて、回転体のフラッターの方が影響で、ケーブルなんで無視って思っていた私には意外でした。NASAのミッションに関わるようなエンジニア軍団の考えることは凄いですね。伝送の問題となると同軸コードでのデジタル信号伝送では課題解決できませんから光ファイバー伝送となるはずなのですが、ワディアはそれでもだめだと言って、
    AT&T光通信用STリンクを採用しています。ケーブルより影響の大きい回転系の制御はもっと徹底しています。既にPLL制御技術が確立されていますが、当然ワディアはこれにも不満で、ロックロックと称する独自のデジタルPLL方式を開発して搭載、これに止むことなく、入力信号ロック回路のタイムベースコレクション、クロックリンクなどの次々と高度デジタル技術など、まるでハイテク大企業のような開発ぶりです。
     
    ●音のほうはどうでしょう。WT2000は聞いたことがないのですが、P-2はまあ価格相当といった感じでした。何しろ高額品ですので相応の音でしたが、もっと低価格帯でもという感は否めません。WADIAは更にその上を行くので、STかなり期待したいところです。
     
    ●開始価格は\3.5万ですがすでに\18万となっています。高そうですが高精度トランスポートとしては妥当なところでしょう。程度はまあまあで\17万が相場、\9万で即買いと勝手に値付けです。これ以上ないと思われるトランスポート、滅多に出ない掘り出し物ですからこの機会にというところですが、希望価格は\19.8万で、これではショップの流通価格とほぼ同等ですね、もう少し安価にオークションを楽しみたいものですが、きっとすぐ希望落札されるでしょう、まだまだ人気の逸品ですね。
    February 14

    LUX PD-121

    <オークション:g49541972 LUX PD-121 ラックス Ends 2月19日22時15分>
     
    ●ヤフオクであのLUXのPD-121を見つけました、1975年8月発売ですから30年以上経っています。ですからLUXでオーバーオールを一度は受けていないと使えないほどの骨董ということになりますね。当時\135,000とわりと高級機でした。大変美しいデザインはあの瀬川冬樹氏の手によるもので、LUX自身が最高のデザインと自負している製品です。メンテナンスでは部品がない場合も出てきているようですがLUXはいまだにきちんと修理の対応をしてくれます、さすが良心の会社ですね。本来はSMEを装着することを前提にデザイン・設計されたものですが、機能美という言葉はまさにこのプレーヤのためにあると言って良いと思いますね。

    ●PD-121が名器たるゆえんはデザインだけではありません。ターンテーブルは30cmアルミダイキャスト製で慣性質量340Kg・cm2、自重2.5Kgのしっかりとした造りです。モーターはTechnicsの名機SP-10で開発されたものを使用しています。手巻きの60極コイルで構成された丁寧な造りのアウターロータ型ブラシレスDCサーボモータです。プレーヤは低速で高トルクが必要なためアウターロータ型のモータを使用するのが定石です、マグネットが外側にあるので大型化しやすくて慣性モーメントを大きくできるため定速回転に有利なんです。局数を大きくすることも容易でこれによりコギングを少なくすることもできますね。どの極に通電するかを制御するための機構であるブラシがない(ブラシレス)ためコントローラが必要になります、FGサーボという制御機構がそうです。磁気パルスが円周に並べてあり、回転速度に比例した周波数を作り出してその波形から制御する原理です。PLL(位相制御)ではなくFGサーボなので、今考えるとちょっと古いという感覚は否めないですね。軸受けはSP-10とちょっと違って底部が丸くてちょっと精度的に疑問な気もします。

    ●プレーヤの性能は今となっては、、、というところですが、このデザインの秀逸さ、これにレコード盤を載せ、針を下ろす時は至福の瞬間です。こういう雰囲気の中で聴くのとそうでないのとでは、当然音にも贔屓が出てしまいます。今回はPD-121だけの出品ですが、SMEのアームを装着したときのバランスはさすがのものがあります。滑らかな回転という意味ではより慣性の大きいベルトドライブ系のほうが有利ですし、ダイレクトドライブで高精度に制御するならクォーツロックがありますし、、、現在ではビンテージ気味のところはあります。

    ●開始価格は\28000となっています。SMEアームレスなので程度が良ければこのくらいだと思いますね、今回は少しキズありのようですが、めったにでない名品ですので、\2.5万が相場、\1.5万で即買いと勝手に値付け。メンテが不安ではありますが、SMEも一緒に入手して飾るだけでもいいですね、手に入れる価値のある逸品だと思いました。

    CELESSION DITTON15

    <オークション:k42796385 セレッション DITTON15 Ends 2月17日22時34分>
     
    ●ヤフオクにてあのセレッションのDITTON-15を見つけました。創業83年を誇る超老舗セレッションはSLシリーズで有名ですが、もともとはスピーカユニットの会社で、60年代を過ぎてからスピーカシステムに本格的に関わるようになりました、最初のヒットがこのディットンシリーズです。最近のセレッションはすっかり変わって、昔の面影はサイトのHISTORYで少し触れることができるだけになってしまいましたが、レーザ振動解析や3次元CADの話など、先進技術のことがサイトに掲載されているのはさすがにセレッションだなと思います。
     
    ●1956年に発表したHF-1300トゥイータはアルミ合金製ダイアフラムにディフューザを組み合わせたコンプレッション方式で、これはGECの依頼によって開発されたOEM製品です。GECではBCSシリーズに採用されていましたが、このHF-1300がBBCに注目され、LS5/1Aなど長期に渡ってモニタスピーカのトゥイータとして採用されることになり、一躍セレッションの名が世界に知れ渡るようになったのです。スペンドールのBCに採用されているスーパートゥイータもこれです。ディットン15は2ウェイのシステムで、高域にこのHF-1300を搭載し、さらに低域特性の向上策として同時期に米国ではやっていたドロンコーン方式と同じ手法のABR方式を採用しています。コンパクトなサイズにも関わらず、低域を十分に伸ばしています。このABR方式は後のULシリーズのUL-6などに継承されていきます。
     
    ●トゥイータの性能もあってジャズでもクラッシクでも良く鳴ります。シンバルが鳴り、バスドラの弾みがボンつくこともなくジャズにはうれしくなるシステムです。器楽全般に良くて、私はバロックやピアノが気に入っています、かなりリアルな再現能力を持っており、この古さ、この大きさでこれだけ鳴るとは驚きです。
     
    ●開始価格が\1000でしたが、さすがに名器がこの価格では留まらず、既に\1.1万となっています。古いものですので程度の良い物だと\5万くらいだと思います。今回はユニットの状態、ネットがないなどで\3万が相場で\1万で即買いと勝手に値付け。セレション良き時代の名器です、現代スピーカにはない、緻密というわけでなないのですが器楽のすばらしい音を堪能できます。相応の年代の真空管アンプなどと一緒にどうでしょう。

    WADIA 2000

    <オークション:f51773182 Wadia 2000/made in U.S.A/DAコンバーター Ends 3月11日22時30分>
     
    ●ヤフオクにてあのWADIAの2000を見つけました。デジタルオーディオの黎明期にあたる1988年、セパレート型のCDプレーヤーがまだ少なく、単体D/Aコンバーターは皆無という状況の中で革新的なD/AコンバーターWadia2000でデビューした会社です。NASAの画像処理をサポートする会社のオーナーであるワディア・モーゼスらによって設立、伝送技術のエキスパートであった彼らが開発したデコーディング・コンピューターと名付けられたD/Aコンバーター・Wadia2000は、オーディオ界に強烈な衝撃を与えました。どの会社も半導体D/Aコンバーターが全てと考えていた時代にRAMのD/A変換アルゴリズムでDSPを制御し、ソフトバージョンアップによるグレードアップを可能にした超先進的なものでした。
     
    ●厚いアルミブロックから削りだされたボディ、AT&Tが開発した超高精度STリンクを搭載し、その重厚さと高音質で瞬く間に頂点を極めたワディアですが、ワディア2000はAT&T開発による72MIPS高速DSPによる64倍オーバーサンプリング18bitD/Aコンバータを搭載することで世界最高の技術メーカの地位を獲得したように思います。世間一般ではあまり関心のないところですが、DA変換に不可欠なデジタルフィルタには、インパルス波形に対する電気的遅延という課題が存在します。基音に対する倍音等が時間的に遅れることによる変調歪となり音を濁すことになりますが、ワディアの克服すべき命題とするほど大きな課題と考えていたようで、変わったところにこだわっているなぁと思いましたが、64倍オーバーサンプリングにより帯域外ノイズを2MHz以上に押し上げることで低周波フィルターを排除してしまいました、なければ問題にならないわけです、、なるほど、、。更に補間アルゴリズムにはフレンチカーブと呼ばれるスプライン関数を用いており、後にラグランジュ補間を組み合わせたデジマスタへと進化していきました。徹底したこだわりと回路技術、卓越したソフトウェア技術がワディアの強みのようですね。
     
    ●精細で透明度のある音、アタックの鋭い立ち上がり、などと絶賛する声が後を立たない。私には高価すぎるものなのでお店でちょっとモニタした程度です、確かに素晴らしかったのですが、一緒い聴いたマークレビンソンもエベレストも超弩級なのでこれでは何とも言えませんね。ジャズの音像はちょっと大きめに感じました、ベーズやサックスなどの細かい描写はさすがのものがありましたが、ピアノはアップライトのはずなのにグランドピアノみたいな響きだったのがかえって違和感に感じました。とてもカチットした音でした。
     
    ●現在価格は\6.3万とお買い得ですが、そこはあのワディアです、デジリンクもついているので、STリンクがついていないトランスポートにも対応できますので、この値段では終わらないでしょうね。\15万が相場、\9万で即買いと勝手に値付け。世界を驚かせた名品です、WT-2000とセットで欲しいですね。いまだ現役で十分活用できそうです。
    February 12

    MordauntShort MS-700

    <オークション:170079088908 MORDAUNT SHORT MS 700 DECCA KELLY RIBBON SPEAKERS RARE Ends 17-Feb-07 20:30:00 GMT>
    ●イーベイUKにてあのMordauntShortのMS-700を見つけました。NormanMordauntとRodneyShortによって創設されたのでMordaunt-Shortとなりました、1967年創業なので40年も経っている老舗ですが、日本ではあまり見かけない会社です。最近の英国は、セレッションなどがそうですが、AV対応の小型スピーカが主力になっており、私には日本のミニコンポやサラウンドスピーカに良く似ているように見えてしまいます。最近のモダンショートしか知らない私は、サラウンド用小型スピーカの会社だと思っていたのであまり関心がありませんでした。1987年TGIに買収された後、1999年からはゲイルやケンブリッジオーディオなどと同じく、オーディオパートナーシップ社の傘下にあります。

    ●先月末に金沢のもっきりやというジャズ喫茶におじゃました時に、英国IMFを思わせる縦長のフロア型スピーカで、MSとロゴのあるスピーカに出会いましたが、現在のモダンショートからは想像できませんでした。マスターから30年くらい前のものでリボントゥイータなんで綺麗な高音、今のモダンショートとはぜんぜん違う、ということを教えていただきました。今回のMS-700がたぶんもっきりやにあるものと同型だと思います。1970年の製品で1本30Kgもある重量級フロア型の3ウェイシステムです。外見から判断すると、トゥイータはStanley Kellyの開発によるデッカ・ケリー・リボン型ホーントゥイータのゴールドタイプを採用しています。このトゥイータはホーンを縦長に使うちょっと特殊なものです。ミッドレンジはVHQのものを採用しているようです。
     
    ●もっきりやでは私の好みの音でしかもあんまり大音量でなくて、ジャズがガンガンって感じでもないので大変心地よく聴けました(ジャズだけでなくてクラッシクも聴きたくなるめずらしお店です)。フロア型の割にはドンドンと低音が出るタイプではないようなので、ジャズファン向きではないように思いますが、ピアノの音像が大きすぎずタッチの強弱が良く分かりますし、女性ボーカルが綺麗でした。高域が澄んでいるのはリボントゥイータのせいもありますが、密閉型の中低域ユニットが高音を濁すことなくうまい組み合わせになっているようです。

    ●開始£31(約\0.7万)です。とてもこのような金額の音ではありません、2桁くらい違います。送料無料でイギリス国内のみとなっていますが、梱包を含めると70Kgになってしまうので、まあそんなところでしょう。日本に送るには送料がね、、、、。これでは英国に住んじゃったほうがいいですね。英国のオークション事情は大変うらやましいものがあります。
     
    February 10

    LUX SQ-38D

    <オークション:h43753424 LUX真空管アンプSQ38D 6RA8プッシュプル Ends 2月 27日 23時 03分>
    ●ヤフオクにてあのLUXのSQ-38Dを見つけました。1964年の発売で当時\5.9万でした。ラックスは1925年日本のラジオ放送元年に錦水堂として誕生したことは良く知られていますが、1905年に大阪で開店した早川商店に端を発しています。明治38年の出来事ですから老舗の中の老舗ですね。大正14年の錦水堂、昭和18年の錦水電機工業を経て、昭和36年にラックス社となりました。ステレオアンプの第一号SQ-5Aを発売、昭和39年にSQ-38Dが誕生し、オーディオ史上稀代の名器として語り継がれることになります。SQ-38Dは38F、38FD、38Sと続いた超ロングセラーとなりました。LUXはその後昭和46年にLUXKIT社を設立して自作小僧も大切にするなどまさにメーカの良心ともいえる会社です。
     
    ●SQ-38Dは1998年に500台限定でリバイバルされましたが、出力管が6RA8から6BQ5に変更になっています。どうやら6RA8は安定供給不可能な状況なのでしょう。12Wにパワーアップしましたが、価格は\39万とこちらは大幅なパワーアップです。今回の出品はオリジナルのNEC製6R-A8のPPで10Wの出力です。最近はペアで2セットとなると万札が必要な金額になるようですがまだ入手不可能ではないようですし、中古でしたらヤフオクでもそこそこ安価で出ています(あまりお勧めできません)。出力トランスにはOY-14が使用されています。前段は12AX7、U7とオーソドックスな選択です。

    ●私はMT管というのが見ていて迫力がないので面白くないと思っている輩なので、透明感のある良い音で評判の6RA8ですが、MT9ピンで多極管の三結という構造のため音質は三極管には劣ると聴いたこともないのに決め付けていましたが、高域の響きが綺麗で弦楽器の再生能力に優れているという評価もあります。SQ-38Dは名器として今日でも人気の高い製品でもあり本当は素晴らしいのでしょうね、出力10Wではフルオケでは中低域の厚みに欠けそうですので、高能率のシステムでバロックからフルオケまでクラッシック三昧してみたいものです。
     
    ●開始価格が\9.8万と多少高めですが、レストアをされており\9万が相場、\3万で即買いと勝手に値付け。ウッドキャビはかなり傷が目立ちますが内部は状態が良いようです、あの名器38Dオリジナルを手に入れるファンにとってはまたとない機会だと思います。ラックスではウッドキャビはメンテしてくれませんかねやっぱり、、、、。

    CRYSLER CE-1aⅢ

    <オークション:k38622398 クライスラー CE-1aⅢ Ends 2月10日23時14分>

    ●ヤフオクにてあのクライスラーのCE-1aⅢを見つけました。1970年頃の発売なので40年近く経っていることになります、1968年にCE-1aを発表してから三代目ですが他にも多種発売していたようです。クライスラーというと米国のメーカーと思う人もいるでしょう。私の年代ではもう記憶にないメーカーですが、れっきとした日本のメーカーなんです。スピーカユニットは製造しておらず、アッセンブリーだけのメーカーで、JBLのデッドコピーを作ったりしていたようですが、ユニットの組み合わせが巧く、デザインも良いため当時はかなり人気のあったブランドでした。

    ●ブックシェルフでアッテネータをフロントバッフルへ配置していますが、これはサランネットが着脱可能であることを意味していて当時としては画期的でした。他社スピーカはネットを無理やり外すと化粧板のない地板むき出しで、結線が見えたりというのが普通であったのに、クライスラーはフロントバッフルのエッジをアルミで化粧するなど、どうぞサランネットを外して見て聴いてください、と言わんばかりの大変きれいな仕上げになっています。以降ブックシェルフはほとんどがクライスラーと同様のスタイルとなって今日に至っているのです。クライスラー自社開発のユニットを持たず、アイデン、テクニクスのユニットを採用していました。この製品では、20cmウーハー、12cmスコーカがアイデン製(アイデンも今ではなくなってしまいましたが、ウーハーAW-120やドライバAD-40など優れたユニットを販売していました)で、これにホーントゥイータを組み合わせたAR方式の3ウェイ密閉型です。101dBという高能率で低域が25Hzまでのびているなど特性も立派です。エンクロージャは硬質ベニヤ合板ですが、バッフルの板厚が30mm、側面21mmでウォールナット化粧仕上げと、高級機ではなくて普及製品なのですが当時の製品はきちんと作られていましたね。

    ●もともとマニア向け製品ではないので、現在の高級システムと比べると無理があるようですが、クリアな中高音で能率もよく鳴らしやすいシステムでデザインが良くいまだに愛好者もいる、、となればこれもやはり名品でしょう。残念ですが、私の頃にはもう無かったように思います、どんな音がするのか興味のあるところです。

    ●開始価格が\1.8万である、当時の価格が\3万くらいなので、40年近く経っていることと人気を考えるとちょっと高値スタートのように思われますが、状態が良くて綺麗なので掘り出し物なのかもしれません。\1万が相場で\0.3で即買いと勝手に値付け、国産オーディオの古き良き時代の製品、めったに出ないので
    思い入れのある方は手に入れられるチャンスですね。
    February 04

    LUX SQ-65

    <オークション:e65923151 LUX SQ-65 Ends 02月07日22時>
     
    ●ヤフオクにてあのLUXのSQ-65を見つけました。1962年の発売なので私が生まれる前の製品になります。動いているほうが不思議なくらいの骨董品ですね。一般的に知られていますのは、大正末期の1925年にLUXの前身である錦水堂が創業を開始、もともと画材店なのですが、当時のラジオブームに乗ってお店にラジオコーナーを設けたことがきっかけです。LUXというブランドはこのころから使うようになり、ラジオ小僧向けに電子部品を販売していました。LUXのトランスやボリュームなど自社開発部品の品質が高いのはこれだけの歴史の積み重ねがあるからだと思います。当時から独自方式のトーンコントロール回路(ゼロポジションでフラットになる)は画期的な発明でした。

    ●SQ-65は高出力低歪を目標に開発されたプリメインアンプで、28Wの出力、0.5%の歪率を実現しています。ドライバー回路はLEAK型で、出力回路はカソードNFBがかかっていますが、ローカルFBも併用した巧みな多重NFB方式でこれに必要な出力トランスはラックスお得意の独自トランスを採用しています。パワー管にはマッキン225にも搭載されている7868が採用されています。7868は外見まMT管ですがGT管並の能力を持つ9ピン・ノーバ型の電力増幅用5極管で、これを固定バイアスで動作させています。また、特許であるモーショナル・フィードバック回路は、ボイスコイルからの起電力を検出しアンプへ帰還する(つまりアンプのNFB回路の中にスピーカの速度比例電力が含まれる)ことでコーンの動きを制御する方式です。foのピークを下げることができ、小型スピーカでも低域を伸ばすことができます。今でこそ小型サブウーハに採用されていますが、当時からこの技術があったとは驚きです。スピーカーも速度を検出する機構が必要なので、アンプ単体では意味がなく世間ではあまり流行っていないようですね。

    ●MFBによりfoでの共振を抑えられ低域までボンつくことなく伸びているとのこと。しっかり制動された切れ味の良い音からすると、独特の音質を持つのではなく、あまりソースを選ばないオルマイティな音のようです。私が生まれる前からすでにこのようなアンプが世の中にあったとは驚きです。

    ●開始価格が\4.6万である。非常に古いので、状態が良いもので\6万くらい、今回は\4万が相場で\2万で即買いと勝手に値付け。どこかダイナコのPAT-4に似ているSQ-65、ヤフオクでは最古のアンプかもしれません